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映画学メモ
日本ではまだイマイチ馴染みの薄い「映画学」なるものを、イギリスの大学から実際の映画学の授業に沿うかたちで紹介していきたいと思います。まー気楽にいきましょう。
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映画学入門 Week9(その3)
というわけでキングコングものがたりを経て映画学入門再開であります。
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前回の映画学入門では前々回に引き続き映画学の大事な基礎となるClassic Hollywood(古典ハリウッド)の特徴についてつらつらと書いていたのでした。しつこいようですが、多くのいわゆる「アート系映画」や「実験映像」なんかはこのClassic Hollywoodに対するアンチテーゼとしてつくられているところがあるので、こういうコテコテのハリウッド映画にあんまり興味がなくってもここらへんを押さえておくのは大事であります。

うちの大学の映画学入門コースでこのClassic Hollywoodの例としてとりあげていたのはヒッチコックの「北北西に進路をとれ」でした。
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「北北西に進路をとれ」(1959年) アルフレッド・ヒッチコック監督

無難なチョイスだと思います。なにせヒッチコックですからところどころにただのハリウッド映画の枠に収まらない要素はありますが、Classic Hollywoodなんだなーと思って見ると、コテコテのテクニックも沢山使ってありますし分かりやすい例ですよ。

あと、これも繰り返しになっちゃいますが、Classic Hollywoodというのは基本的に40年代50年代のハリウッド、またはそこでつくられた映画たちや、その制作方法を指します。ですがClassic Hollywoodという考え方、システムを最初につくりあげたのは10年代、20年代ごろに活躍したD.W.Griffith(グリフィス)ってことになっています。Classic Hollywoodは彼が創始したシステム、またはひとつの映画哲学の完成形、という風にみちゃって差し支えないと思うんですよね。グリフィスと彼の映画についてはWeek3にとりあげましたので、まだ未見の方はぜひこちらも合わせてご覧ください。

では前回の続きいきましょう。



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