映画学メモ
日本ではまだイマイチ馴染みの薄い「映画学」なるものを、イギリスの大学から実際の映画学の授業に沿うかたちで紹介していきたいと思います。まー気楽にいきましょう。
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映画学入門 Week10(その3)
そんなわけで
ohisashiburi.jpg
シャキーン。
これから連絡事項がある場合はコイツの腹を使おうと思います。

レポートは24日にあがっていたのですが、だいぶ根詰めてたので疲れきってしまい、週末までこんな感じ↓でした。授業はちゃんと出てましたけど。
sleepy.jpg


ってかまだゴダールですしね。
はやく今学期の分に入らねば。ネオリアリズムの方もありますしねー。
今回は今まで触れてなかったあたりをサクサクやっていきたいと思います。

☆アンチ・ヒーロー(ヒロイン)
Classic Hollywoodは基本的にヒーロー/ヒロインの世界だと言うことができます。完全無欠のヒーローか、欠点はあっても倫理的に問題はないヒーローやらヒロインが出てきて、観客はそれらのキャラクターになりきった気分で映画を見るんですよね。それに比べるとアート・シネマの主人公は;
・何らかの問題を抱えている
・複雑すぎる
・そもそも観客に主人公のことがあまり知らされない
などなどの理由で、簡単に観客が「その主人公になりきった気分=同一化」になれないという特徴があります。前回も触れましたけども、キャラクターの行動なんかも説明不可能な部分が出てきたりするわけですよね。これによって、観客と映画との間にClassic Hollywoodとは違った距離が生まれてくることになります。これはアートシネマの中でも様々なんですが、共通点としてはClassic Hollywoodのように単純に映画の中の世界に没頭した状態ではない、ということが大事なあたりだと思います。

☆主観の強調
また上の点に関連して、「主観の強調」というのがでてきます。つまりClassic Hollywoodが強調する一般的な、目に見える「現実」ではなくて主観的で本人にしかわからない「現実」が強調されることになります。ですから夢、幻覚、記憶のフラッシュバックなどがテクニックとしては多用されてくるわけですね。「勝手にしやがれ」ではないのですが、イングマール・ベルイマン(この人も典型的なアート・シネマの監督です)の「ペルソナ」なんかはこの典型的な例なんじゃないかなと思います。キャラクターの主観と客観、夢と現実なんかがどんどん区別がつかなくなっていくという映画です。
PersonA_.jpg
「ペルソナ」(1966)
イングマール・ベルイマン監督
撮影監督:Sven Nykvist

☆意図的に無視されるContinuity Editing
Week10の(その1)でもチラっと書きましたけども、アート・シネマは映画が統一されたひとつの現実なんかじゃなくて人工的に組み立てられたもんだよー、っていうことを強調するわけです。だからClassic HollywoodのカギであったContinuity Editing(Continuity EditingについてはWeek3やらWeek9あたりで取り上げております)は意図的に無視されるんですね。大雑把に言うとContinuity Editingがあるので、観客が映画に集中/没頭している状態が解除されず、映画がひとつの統一された現実であるかのような印象を与えるわけじゃないですか。だからそれを無視することによって、つまり、映画をつなぎ合わせている「編集」を隠さないことによって、映画もひとつの人工物であるから、映画によって語られている思想や考え方といったものもまた人工物に過ぎない、ということをアート・シネマは強調します。

映画が与える「現実(感)」ということを考えると、映画というものは決して現実が「ありのまま」表現されたものなのではなくて、かならず何らかの意識的・無意識的な操作が加えられている、というのがアート・シネマの基本スタンスになります。



というわけで、駆け足でWeek10の残りの部分を駆け抜けてみました。バタバタしててすいません・・・。でもここらへんは基本ですし常に付きまとうところなので、これから他の話題を扱いながらも触れる機会は多いと思います。もし分かりづらいところなどあれば、遠慮なくコメント欄にでも書き込んでみてくださいませ。できる限りがんばって答えまする。

ではでは、また。
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