映画学メモ
日本ではまだイマイチ馴染みの薄い「映画学」なるものを、イギリスの大学から実際の映画学の授業に沿うかたちで紹介していきたいと思います。まー気楽にいきましょう。
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映画学入門 Week11(その2)
なんかイギリスでは風邪が流行っているらしく、うちの大学でもみんなバタバタ風邪ひいています。っつうか俺も風邪ひいたっぽいです。ヤバイな・・。

まぁそんなこんなでイタリア・ネオリアリズムからは一旦帰ってきまして映画学入門の続きです。今回のテーマはCinematographyということで、「黒水仙」をお題に映画の中の光と色、というのに焦点を当ててやっていたのでした。

そういえばですよ、さっきTeam Americaという映画を見たのでした。いやー面白かったですよ。どーしよーもない映画でステキでした。
20060212171943.jpg
Team America

んでこの映画人形劇なんですが、映っているのは人形なのにも関わらずライティングとか構図は思いっきり現代ハリウッド映画のものをそのまま使っているので、結構フツーに人間が出てる映画と同じように見えたりします。ちなみに180度ルールなんかもバッチリ守られています。おもしれーなーと思いました。この映画はCinematographyの力や働きというものを見てみるのにすごくイイと思いますよ。人間ではなく人形なので、映画の色使いや光、構図なんかの働き(つまりCinematographyですよね)が目に見えやすくなっているように思います。

さて、今回のテーマはCinematographyでして、これまでCinematographyCinematographyとずーっと言ってきてるわけですが、これって一応前回にざらっと説明したものの、日本語に上手く対応する言葉もないのでなかなかピンと来づらい概念だと思います。そこで、イタリア・ネオリアリズムの方で使ったのとはまた違う映画学入門の定番本:「Film Art: An Introduction」の方からCinematographyの定義を引っ張ってきました。
FC007238932X.jpg
David Bordwell and Kirstin Thompson(編集)
「Film Art: An Introduction 6th Edition」

ちなみに表紙に思いっきりマトリックスがフィーチャーされてるところにちょっと注目です。新しい映画もガンガン扱っていくよー、っていう意思表示がありますね。

Cinematographyについてのところを荒っぽく翻訳しますと;

「ショット」というのは光と影の一定の配列・関係がフィルムに焼き付けられるまで存在していないのですから、映画について理解する、というのは単純にカメラの前に何が存在しているか、ということを考えただけでは不十分です。映画をつくるというのは、ショットにおけるCinematographic Quality、つまり「何が映っているか」だけでなく「どう映っているか」をコントロールする、ということも含むわけです。ここでCinematographic Qualityと呼ぶものは三つの要素を含みます;
1、写真的(光・色・質感などの映し方)な要素
2、画面の構成(フレームの中に何を含むか、含まないか)
3、ショットの時間的長さ

とのことです。つまり映画の視覚情報全般、と言っても過言ではないわけで、このCinematographyを映画監督と共に管理するCinematographerが映画の中で果たす役割はやはりすごく大きいわけです。

ついでに同じFilm Art: An Introductionから、ふたりの映画監督のCinematographyに関係あるコメントを抜き出してみようと思います。まずフレッド・ジネマン(でいいのかな?)の、映画「High Noon」についてのコメント;

フロイド(注:この映画のCinematographer)も私もHigh Noonを1880年代のドキュメンタリーかニュース映画のように見せたかった。勿論その時代に映画が存在していればの話だが。結果を見ると、陰影の差の少ないライティング、ザラザラしたフィルムの質感、青さを抑え、白く見える空などによって、私たちはその目標を達成したように思う。

あとマーティン・スコセッシの、映画「New York, New York」についてのコメント;

私たちはNew York, New Yorkを全て32mmレンズだけで撮った。こうすることによって古いスタイルの映画のフレーミング(Framing)を再現しようとしたんだ。「古いスタイル」と私がここで言っているのは1946-53年の映画を指す。

えーっと、ここでスコセッシが言っている32mmレンズというのが何を指すのかはちょっと不勉強で分かりません。が、恐らくズームが利かないか、ワイドに撮れないレンズのことを指してるのだと思います。誰か知ってる人教えてください。ってかFilm Artをちゃんと読めば書いてある気もしますが・・

どうでしょう、Cinematographyという言葉の意味するあたり、ちょっとはっきりしてきたでしょうか。

えーっと、疲れました・・・
sleepy.jpg
「黒水仙」の話はまた今度ということで、今回はCinematographyの概念をつかんでいただければいーかなーということにしませう。

ではでは、また。
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コメント
この記事へのコメント
なるほどです
よく見ています。継続してアップ感服します。僕も努力しないと・・・。最近寒いので体に気をつけて下さい。またよらせて頂きます。
2008/11/10(月) 14:14:18 | URL | あきお #-[ 編集]
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