映画学メモ
日本ではまだイマイチ馴染みの薄い「映画学」なるものを、イギリスの大学から実際の映画学の授業に沿うかたちで紹介していきたいと思います。まー気楽にいきましょう。
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映画学入門 Week12(その3)
どうもお久しぶりでございます。

2005091124_1104563569.jpg

映画学メモは、「きぼう編」の未来のためにがんばっています。多分。

さて、前回はAspect Ratio、つまり画面の縦横比の歴史的な流れについてやっていたのでした。1930年代はじめにAcademy Ratioとして1.33:1というのがスタンダードとして決められた、ってとこまでやりましたね。
train.jpg
おさらい1.33:1

この状況に大きな変化が現れるのは1950年代の半ばでありまして、比較的正方形に近いっちゃ近い1.33:1と比べるとだいぶ横長になるワイドスクリーンの登場であります。今はやっぱり映画っていうとワイドスクリーン、っていうイメージありますよね。



ワイドスクリーンというと;

・1.85:1(主にアメリカ)
boston185.jpg


・1.66:1または1.75:1(主にヨーロッパ)
inv7th_shot8l.jpg
(これは1.66:1でございます)

・2.35:1
VivaLV_178.jpg
(これは主にアメリカだと思うんですが、はっきりとそうは書いてませんでした。ハリウッド映画で見るし、Cinema Scopeっていう名前を見てもそうだとは思うんですが・・)

といったあたりになります。ここらへんのワイドスクリーンというかたちが50年代になると次々に出てくるわけですが、その理由として一番大きなものはテレビの普及である、と言われています。映画、というか正確に言うと映画館で映画を見る、という体験が、テレビとは違ったセールスポイントを打ち出さなければいけなかった、ってことですね。もちろん前回「ナポレオン」の三連投影を例にとって見たように、昔から横長のダイナミックな映像をつくろうっつう試みはあったわけでここらへん単純でもないのですが。

ちなみにテレビの話がでてきましたけれど、ここでひとつ当たり前のことを確認しておいたほうがいいかも知れません。っていうか何を隠そう俺がよく忘れることなんですが、テレビが普及するまで、映画というのは映像のたったひとつのかたち、言い換えれば映画と映像は同義語でありました。今でこそ映画ってのは、テレビやらパソコンやら色んな映像のかたちがあるうちのひとつに過ぎないわけですが、テレビが普及するまで、特に20世紀前半においては映画=映像であって、今とは全然位置づけや存在感が違うんですね。ニュース映像なんかも映画館でニュース映画を見る、というスタイルでしたし。今はテレビの普及どころか色んなかたちでどんどん身の回りに映像が溢れてる時代なわけですから、初期の映画の「メディアとしての存在感」はおそらく僕らにはとても想像がつかないようなものだったんじゃねーかなーなんて思うわけです。映画学メモで扱ってきた1920年代の映画(「アンダルシアの犬」「戦艦ポチョムキン」「ジャズ・シンガー」など)なんかはまさにそんな状況でつくられたものなわけでして、そこらへんちょっと考えてみると古い映画たちがまた違って見える、かも知れません。そしてこのワイドスクリーンの登場というのは、おそらく初めて映画が新興メディアであるテレビの存在を意識して取り入れた技術であり、また「映画=映像」の時代が終わり、映画が映像メディアの一つとして存在する時代の幕開けを告げる出来事だったのかも知れません。

正直ここらへんの歴史は詳しくないのですが、そういう要素もあったんじゃないかなーと思うわけです。どなたかここらへん詳しい方いらっしゃったら教えてください・・・

えー、さて、夜も更けてまいりましたので今日はこの辺にしまして、続きは明日あたり書ければな、と思います。Framingについてまとめの部分と、時間があればCinematic Performanceという次回のテーマについてさわりだけでもできればやってみたいと思います。

次回は俺が好きなカサヴェテスですよー。

ではでは、また。
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2006/02/28(火) 07:34:54 | | #[ 編集]
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